Business Report

当社は2027年3月期(第66期)までを対象とする中長期経営計画(アタック600)のもと、「新たな世界の先駆者に 66期600億円への道しるべ」というスローガンを掲げて事業を遂行してまいりました。当期は世界的には経済成長が鈍化したこととインフレの緩和が見られ、大きな変化から一段落した一年でした。しかしながら、日本国内においては労働力不足や円安などの問題を抱えており、依然として先行きに不安を感じる状況が続いております。

紙については、近年のデジタル化が進み続けることによる需要減少に加え、新聞紙・書籍・雑誌・事務用品の需要も減少が見込まれている状況です。円安の影響から、紙と板紙の輸出量は増加傾向にありますが、国内の需要の落ち込みを補うまでとはならない見込みで、その効果は限定的であると考えられます。需要の減少に対応するため、製紙メーカーは高機能紙や環境に配慮した紙などの付加価値の高い製品へ経営資源を投入する傾向にあります。このような状況の中で、全社員が結束して以下三つの重点方針について活動を続けてまいりました。

1. 持続的な成長を可能にする革新的な取り組み
2. 企業としての責任を果たし、社会に貢献する
3. あらゆる人に選ばれる会社へ

新たな分野への開拓も進み、販売量の落ち込みは下げ止まりとなり、価格転嫁の進んだ製品の販売が順調に推移したことにより、売上高は前年比を上回る着地となりました。

売上高推移

売上高推移